大判カメラでチェキフィルムを使うという、あまり意味のないことをやってみる。
チェキを分解して中判カメラにつけて遊ぶといった記事を海外のブログなどでよく見かける。
フィルムが手に入りにくい、単価が高いなどでますますデジタル一辺倒になってしまたけど、大判カメラで最近いろいろやって見たくなった。
その第一弾として35mmフィルムをロールフィルムホルダーで使って、パノラマ写真、超横長の写真を撮るというのをやった。
今となってはごくありふれたものではあるけど、パーフォレーションまで撮影のエッセンスとして入れ込むのはなかなか面白い。
ただ、現像がめんどくさい…。
もともと大判で仕事というのは10年以上なく、いまはオブジェとして鎮座。残り少ないFP-100Cで遊ぶくらいだけど気軽にというわけにはいかない。あと2箱くらい、これがなくなればもう絶滅。いろんなフィルム関係が撤退していくなかで、チェキフィルムだけは需要があるようで元気だ。デジタルと違ってフィルム代は発生するけど気軽に撮れて、大判で何か面白いことはできないかと日々考えてた。
そこで第二弾。Lomographyから出ているLC-Aインスタントバックなるものがあって、これはLomoの35mmカメラでチェキのフィルムが使えると言うもの。
他にDianaというカメラ用も出ている。35mmフィルムの代わりにチェキのフィルムに露光するというもの。単純にフィルムを送り現像という機構としかないのでこれは大判につけて使えそう。しかしながら両方ともディスコンで販売はされていない。あちこちの中古を探す。あったあった。
で、lomoにつける部分のパーツを取り去り(ネジ4本抜くだけ)ここに大判へのアタッチメントをつければいいんじゃない?とアホな頭で考える。
稼働率の低い3Dプリンターの活躍の場ができたw
まずは設計。今回はMamiyaプレスロールフィルムホルダー用のスライダーにつけることにする。それぞれが元に戻せるよう、単純な接続プレートにした。
ネジは利用できればベストなのでそれに合わせる。
そんなに積層ピッチは細かくなくていいので100um、それでも6時間ちょい。もちろん夜中帰ってる間に働いてもらう。
朝来たら、完成してた。このサポートのつけ方はアホそのもので、100ml以上レジンを消費…2回目はちゃんと考えて少ないけど落ちないものをつけた。その時は75mlくらい。
2回目を出力したのはちょっと接続上の不具合があったので(単なるサイズミス)。
2次硬化作業と表面の研磨を少しして仮につけてみる。いい感じ。ロックも閉まる。フィルム面がかなり後退するので、ピングラも下駄を履かせないといけないけどとりあえず今んとこは無視。グレーのレジンなのだけど、最終は黒に染めるからどうでもいい。
インスタントバックをつけてみる。うん、システム感満載w シノゴ用でそういえばフォトラマのこんなんあったよな。
装着ができることを確認し、グレーのままじゃダメなので黒に染色する。いつもはダイロンで染めるけど、手持ち無く近くにも売ってない。アマゾンではだいぶ先の発送らしいので近くの手芸屋に別のあったよなと思い出して見に行く。Ritというのがどうやらダイロンと同じ感じらしい。粉末を湯に溶かしてそれに樹脂を漬けるというもの。
ほぼダイロンと同じ方法、時間なのでよかった。しかもこっちの方が量が多く単価的には安い!これからRitを使おう、黒だけでなくいろんな色がある。
20分くらい漬け込んで完成。綺麗に染まった。
ちなみに失敗サイズもついでに染めとく。早速ねじ止め、ぴったり。パーマセルを貼っているのは、光線漏れしそうなとこがあったから。
どうですか。
裏面
スライドアダプターに装着。我ながら完璧。
スライドさせる。割としっかりしてて安心。
早速チェキフィルムを入れる。こいつはCR2を2本で駆動する。CR2がないぞ??Piviに使ってたやつを拝借して入れる。スイッチオンで通電ランプOK。
電源が必要なのはフィルム排出時だけなので経済的。
撮影して排出ボタンを押す、ワクワクの瞬間。
ジーという音とともにフィルムが出てくる。
ピントはまだピングラを調整してないので勘で。
あら、どこか光線漏れ?サイズ的には6×7フィルムより小ぶり。
これからいろいろ調整して仕上げることにする。以上。
何得でもない、ビューカメラにチェキバックをつけて撮るでしたー。